VONDS JOURNAL / ホームページ制作・改善

サイトの表示速度を、測定から改善につなげる。

サイトが重い原因を測り改善したい。
考え方と手順を、実務につなげるために。

本記事の進め方(測る→特定→直す)

本記事の進め方(測る→特定→直す)測る:Core Web Vitalsを計測。特定:主因を切り分ける。直す:画像・コード・サーバー01測るCore Web Vitalsを計測02特定主因を切り分ける03直す画像・コード・サーバー
指標の確認から始め、原因を特定してから修正に進む流れです。

ページが開くまで待つ、ボタンの反応が遅い、読んでいた位置がずれる。「重い」と感じる場面はひとつではありません。表示と操作を測り、画像・コード・通信のどこに問題があるかを調べ、必要な改善を選ぶための手順をまとめました。

指標の意味、測定結果の読み方、原因別の調整、問い合わせまでの確認を順に紹介します。計測の条件を残しながら、自社のページに当てはめてください。

Web制作の作業環境をイメージしたデスクとモニター
日々の作業と確認を続けられる、制作・運用の環境を考えます。(イメージ写真)写真:Mahmudul Hasan / Unsplash
この記事でわかること 全7テーマ
  1. 01この記事で分かること
  2. 02Core Web Vitalsの3指標とは(LCP・CLS・INP)
  3. 03表示速度が遅くなる主な原因
  4. 04改善手順(画像・コード・サーバー)
  5. 05表示速度とSEO・CV(問い合わせ)の関係
  6. 06サイト表示速度 よくある質問
  7. 07まとめ:速度は「感覚」でなく「数字」で直す

01この記事で分かること

調査の入口は、どのページのどの場面で待たされるかを確かめることです。初めて開くとき、読み進めるとき、メニューやフォームを操作するときでは、調べる箇所が異なります。再現できる条件を記録すると、制作担当者へ状況を伝えられます。

担当者と共有する再現条件
確認すること内容・進め方
ページ問題が起きるURLと、移動してきたページ
利用条件端末、ブラウザー、通信状態
操作何を押した後に、どの表示を待っているか
この記事で扱う論点の全体像
扱う内容
基準Core Web Vitalsの3指標と良好域
原因表示速度が遅くなる主因の切り分け
改善画像・コード・サーバーの修正手順
効果検索評価と問い合わせ完了を分けて確認
FAQよくある質問への回答

02Core Web Vitalsの3指標とは(LCP・CLS・INP)

Core Web Vitalsは、読み込み・操作への応答・見た目の安定性を確かめる指標です。サイト全体の品質をひとつの点数で判定するものではありません。指標と実際のページを照合し、何が利用者を待たせているかを調べます。

数値を読み解く作業をイメージしたグラフの資料と電卓
表示・応答・ずれを、別の指標として読みます。(イメージ写真)写真:Cht Gsml / Unsplash
Core Web Vitals 3指標とGoogle公式の目標値
指標何を測るか目標値
LCP表示領域内の大きな画像・テキストが描画されるまでの時間2.5秒以内
CLS表示中のレイアウトのガタつき(視覚的な安定性)0.1以下
INPクリックやタップへの反応の速さ(操作への応答)200ミリ秒以内

良好域は、端末別の実利用データの75パーセンタイルで確認します。これは対象の計測値を小さい順に並べたときの75%の位置です。単発のテストで出た数字や、ページの読み込みが完全に終わるまでの時間と同じではありません。

指標と、実画面で再現する場面
確認すること内容・進め方
LCP大きな画像や見出しが出るまで待つ
CLS後から内容が入り、読んでいる位置がずれる
INPタップなどを行った後の画面反応を待つ

操作の反応を確認する順序

操作の反応を確認する順序操作:メニューやボタンを押す。処理開始:入力の待ち時間を調べる。処理中:実行される作業を調べる。次の描画:画面へ結果が出るまで確認01操作メニューやボタンを押す02処理開始入力の待ち時間を調べる03処理中実行される作業を調べる04次の描画画面へ結果が出るまで確認
INPの調査では、入力遅延・処理時間・描画待ちを分けます。

Googleは検索のランキングシステムでCore Web Vitalsを使用すると説明しています。良い値だけで検索上位を保証するものではありません。 出典:Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について | Google 検索セントラル  |  Documentation  |  Google for Developers

3指標の意味と良好域、端末別の75パーセンタイルで確認する考え方は、Web Vitalsの公式解説に基づきます。 出典:Web Vitals  |  Articles  |  web.dev

PageSpeed Insights(PSI)にURLを入れると、実利用データと模擬環境での計測を確認できます。実利用データが少ないページではサイトのオリジン全体の値へ切り替わり、全体でも不足すれば表示されません。対象範囲と端末を確認して読み取ってください。

PSIで混同しやすい2種類の計測
種類読み取り方
実利用データCrUXによる過去28日間の利用状況。変更直後の状態だけではありません
ラボ計測Lighthouseによる模擬条件での診断。原因を探す材料に使います
実利用データの判定で見る条件
確認すること内容・進め方
3指標が十分3指標の75パーセンタイルが良好なら合格
INPが不足LCPとCLSが良好なら合格になる場合があります
LCP・CLSが不足いずれかが不足すると判定できません

PSIの実利用データの範囲、集計期間、データ不足時の判定とラボ計測の違いを確認しました。 出典:About PageSpeed Insights

操作を再現して、入力から次の描画までの遅延を分けて調べる手順は、INP最適化の公式資料に基づきます。 出典:Optimize Interaction to Next Paint

サイトの表示速度を改善する方法。 「なんか重い」を、数字で直す。の説明図 安定(CLS小) 後から割り込む画像 下にずれる(CLS悪化)
画像などの表示領域を確保していないと、後から内容が入り位置がずれることがあります。横にスクロールして比較できます。

03表示速度が遅くなる主な原因

原因は、画像の容量だけで判断できません。読み込みの開始が遅い、処理が長い、画像の表示領域が確保されていないなど、計測結果と実装を対応させます。

原因を探すための確認先
確認すること内容・進め方
画像容量、画面に対する寸法、読み込み開始時点
JavaScript・CSS表示や操作を待たせる処理があるか
サーバー・通信最初の応答までの内訳を確認
キャッシュ再利用できる内容と更新が必要な内容
レイアウト後から挿入される要素の領域確保

高速化機能を追加する前に、現在の設定と問題の箇所を確認します。テスト環境で変更し、表示だけでなくメニュー、フォーム、計測タグも確かめてください。

診断から修正対象を決める

診断から修正対象を決める計測:条件と結果を保存。照合:指摘と実装を確認。優先度:影響と作業範囲を比較。着手:対象を絞って変更01計測条件と結果を保存02照合指摘と実装を確認03優先度影響と作業範囲を比較04着手対象を絞って変更
診断の先頭項目を無条件に選ばず、実際の影響を確認します。
問題と指標の対応を調べる
問題の候補確認する指標
未圧縮の大きな画像LCP(読み込みの遅さ)
JavaScript・CSSの過多LCP・INPを、表示と操作に分けて確認
サーバー応答の遅さLCP(土台の応答遅延)
サイズ指定の欠落CLS(レイアウトのずれ)

04改善手順(画像・コード・サーバー)

変更する箇所が決まったら、元へ戻せる状態を用意して作業します。画像・コード・サーバーの順番を固定せず、見つかった問題に合わせて着手してください。

Webの実装やデジタル業務をイメージしたキーボード
画像・コード・サーバーを、原因に合わせて見直します。(イメージ写真)写真:Paul Zoetemeijer / Unsplash

変更前後を照合する工程

変更前後を照合する工程記録:対象と計測条件を残す。変更:原因に対応する箇所を直す。再計測:同じ条件で結果を比べる。操作確認:主要な導線を最後まで試す01記録対象と計測条件を残す02変更原因に対応する箇所を直す03再計測同じ条件で結果を比べる04操作確認主要な導線を最後まで試す
一度に変える範囲を絞り、速さと機能の両方を確認します。

画像のサイズ・画質・読み込みを調整する

画像が原因になっている場合は、表示する大きさに合ったファイルを用意し、文字や細部の見え方を保てるか確認します。形式を変えるだけで完了とせず、容量と表示結果を見比べてください。

画像最適化の具体的な4つの調整
調整内容
形式と画質WebP等も候補に、容量と細部の見え方を比較
配信サイズ画面サイズに合う画像を選ぶ設計を確認
読み込み時期LCPになる画像へlazy loadingを指定しない
優先度LCP候補画像のfetchpriorityを検討し、実測で確認

画像の調整と確認

画像の調整と確認準備:元画像と表示用途を確認。調整:寸法と圧縮を選ぶ。比較:容量と画質を比べる。再計測:表示への影響を確かめる01準備元画像と表示用途を確認02調整寸法と圧縮を選ぶ03比較容量と画質を比べる04再計測表示への影響を確かめる
商品の細部や画像内の文字が読めるかも確認してください。

コードと外部タグの役割を整理する

使われていないコードや外部タグを調べ、必要な機能との関係を確認します。解析・広告・チャットを削除する際は、何を計測・提供しているかを担当者と共有してください。

コード領域で確認する3つの観点
観点対応
不要コード実際の利用箇所を確認して整理
外部タグ機能、計測、表示への影響を照合
読み込み方法依存関係を確認し、一律にdefer / asyncを付けない

③ サーバー──土台の応答速度

最初の応答が遅い場合は、サーバー処理と通信の内訳を調べます。プランの価格だけでは原因を判断できません。運用担当者と、処理・キャッシュ・配信経路のどこを変えるか相談してください。

キャッシュ・CDNを検討する前に
確認すること内容・進め方
再利用の範囲公開情報と利用者ごとに変わる情報を区別
更新更新した内容がいつ表示へ反映されるか確認
配信利用者と配信拠点、通信の経路を確認
効果の確認変更前後の応答と表示内容を照合

CDNは複数の配信拠点を使ってコンテンツを届ける仕組みです。導入の要否は、利用者の地域や配信内容、現在の遅延を調べて判断します。変更後も古い情報が残らないか、利用者別の情報が混ざらないか確認してください。

CSSメディアクエリや柔軟な表示設計で画面サイズや利用条件に対応する考え方は、表示サイズに合わせた画像の出し分けを考える際の前提になります。 出典:Learn Responsive Design  |  web.dev

LCPの改善は、応答、リソースの発見・取得、描画待ちを分けて調べます。LCP画像の遅延読み込みを避け、優先度の変更は計測で確かめる方法が説明されています。 出典:Optimize Largest Contentful Paint

05表示速度とSEO・CV(問い合わせ)の関係

GoogleはCore Web Vitalsをランキングシステムで使うと説明しています。ただし、数値が良くなることと、順位や問い合わせが増えることは同じではありません。ページの情報、検索意図、表示・操作をそれぞれ確認してください。

成果を判断するときに分ける対象
確認すること内容・進め方
表示と操作どこで待たされるか、変更後にどうなったか
検索の入口どの検索語・ページで表示やクリックが変わったか
事業上の行動問い合わせや予約が実際に完了したか

フォームへ進まない理由を、速度だけに決めつけないようにします。案内内容、料金や条件の分かりやすさ、入力の負担、計測の漏れなども実画面と記録で調べてください。

相談導線を実際に確認する

相談導線を実際に確認する入口:検索や広告の移動先を開く。内容:必要な情報を読み進める。入力:フォームを操作する。完了:受付されたことを確かめる01入口検索や広告の移動先を開く02内容必要な情報を読み進める03入力フォームを操作する04完了受付されたことを確かめる
ボタンや電話のタップ数と、実際の問い合わせ完了を分けます。
改善の記録に残す比較条件
確認すること内容・進め方
期間比較する期間と季節的な違い
流入広告や検索などの入口の変化
変更速度以外に直した内容や導線
速度改善で期待できること・できないことの整理
区分内容
確認できること計測値と実際の表示・操作の変化
別に確かめること順位や問い合わせ完了の推移
因果の判断同時期の広告・内容・季節などの影響も調べる

06サイト表示速度 よくある質問

表示速度の合格ラインは、ひとつの点数ですか?

LCP・CLS・INPは異なる体験を測ります。Lighthouseの性能スコアと実利用データの判定は別です。良好域だけでなく、対象のページ・端末・期間を確認してください。

画像から直せばよいですか?

画像が原因かを計測で確かめてから選びます。読み込み開始、処理、通信、レイアウトなども確認し、影響と作業範囲で順番を決めます。

速度を改善すると検索順位も上がりますか?

Core Web Vitalsは検索で使われますが、良い値だけで上位表示が保証されるわけではありません。内容と検索意図、検索の記録も別に確認します。

PSIで実利用データが出ない場合はどうしますか?

ページやオリジンのデータが不足している場合があります。データ不足と不良判定を混同せず、ラボ計測と実際の表示・操作で問題を調べてください。

07まとめ:速度は「感覚」でなく「数字」で直す

まず主要ページを測り、条件と結果を記録します。原因に対応する箇所を絞って直し、同じ条件で再計測した後、読者が必要な情報を読めるか、相談を完了できるかまで確認してください。

相談時に用意するもの
確認すること内容・進め方
対象問題を感じるURLと操作の説明
計測端末・日時・対象範囲が分かる結果
運用CMS、サーバー、変更できる担当者

担当者へは、分かっていることと未確認のことを分けて共有します。スコアの改善だけで終わらず、公開後の計測と更新を誰が続けるかも決めておきます。

PageSpeed Insightsの結果と、どの場面で待たされるかを共有してください。原因の確認と作業範囲の整理から進めます。

自社の状況を相談する
株式会社オフィスVONDS 代表取締役 小沢宗弘

AUTHOR & EDITOR

原著:小沢 宗弘

山梨県甲府市を拠点に、ホームページ制作・SEO支援・Web広告運用に取り組んでいます。

再編集:株式会社オフィスVONDS
記事の実務的な論点を保ちながら、図表と公式資料を整理しました。

代表プロフィール・会社案内

参照した一次資料

実務の進め方はVONDS編集部の整理です。本文で参照した仕組み・手順は、次の公式資料で確認しています。

  1. Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について | Google 検索セントラル  |  Documentation  |  Google for Developers確認日:2026年9月7日
  2. Web Vitals  |  Articles  |  web.dev確認日:2026年9月7日
  3. Learn Responsive Design  |  web.dev確認日:2026年9月7日
  4. About PageSpeed Insights確認日:2026年9月7日
  5. Optimize Interaction to Next Paint確認日:2026年9月7日
  6. Optimize Largest Contentful Paint確認日:2026年9月7日

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