VONDS JOURNAL / ホームページ制作・改善

ホームページの自作と外注。自社に合う進め方を決める。

ホームページを自作するか外注するか決めたい。
考え方と手順を、実務につなげるために。

時間コストを金額換算する手順

時間コストを金額換算する手順所要時間の見積:構築に必要な時間を想定。時間単価の設定:担当者の時給相当額を置く。金額に換算:時間と社内の単価を掛ける。外注費と比較:換算額を外注見積と対比01所要時間の見積構築に必要な時間を想定02時間単価の設定担当者の時給相当額を置く03金額に換算時間と社内の単価を掛ける04外注費と比較換算額を外注見積と対比
上から順に計算を進め、最終段で外注費と比較します。

ホームページを自作するか、制作会社へ依頼するか。費用だけで迷っている場合は、サイトの目的、社内で使える時間、公開後の運用を並べてみます。自分たちで担う作業と、専門的な支援が必要な作業が分かると、一部を外注する進め方も検討できます。

この記事では、制作方法の比較、運用体制の確認、同じ期間での費用比較、発注と引き継ぎの手順を整理します。自社の担当者と見積もりを用意して、確認表に条件を当てはめてください。

画面の構成と操作を整理する手描きのワイヤーフレーム
ページの役割と情報の順番を、作る前に整理します。(イメージ写真)写真:Compagnons / Unsplash
この記事でわかること 全8テーマ
  1. 01他社の採用比率より、自社の条件を整理する
  2. 02自作に必要な費用と、社内の時間を確認する
  3. 03外注で任せる範囲と、社内に残る仕事を分ける
  4. 04判断基準①:目的とKPIから逆算する
  5. 05判断基準②:社内リソースとスキルを棚卸しする
  6. 06同じ期間で、支払額と社内の負担を比べる
  7. 07判断フローチャートと実行ステップ
  8. 08目的・体制・費用をそろえて決める

01他社の採用比率より、自社の条件を整理する

制作方法を比較するときは、サイトを利用する人と、目的達成に必要な内容を先に整理します。同じ業種のサイトも参考になりますが、社内の担当や運用に使える時間まで同じとは限りません。

他社の例を自社と比較する視点
視点確認すること
サイトの目的会社紹介・問い合わせ・販売など何を目指すか
運用体制誰が原稿や写真を用意し、更新するか
機能の範囲決済・予約などの動作が必要か
判断資料の条件調査年、対象企業、制作と運用の範囲が明確か

調査や事例の数値を参考にする場合は、調査対象と定義を確かめます。自作と外注が併用される場合もあるため、区分の意味を確認してから自社に当てはめてください。

02自作に必要な費用と、社内の時間を確認する

自作では、ツールの利用料に加えて、準備・構築・更新の時間を考えます。無料で利用できる範囲と、必要な機能や公開方法にかかる費用を分けて確認してください。

自作の初期コストと月額コスト

公式料金で比較する条件
確認すること具体的な内容
表示の前提税込・税別、契約期間
契約の段階初回と更新時の金額
利用条件機能と利用量の上限
自作で発生する費目の棚卸し
費目具体的な内容
ツール月額ノーコードツールのプラン料金、またはレンタルサーバー代
独自ドメイン年単位のドメイン取得・更新費用
有料テーマ・素材テンプレートや写真素材を購入する場合の費用
プラグイン等WordPressの有料拡張を使う場合の費用

WordPressは、投稿管理・テーマ・プラグインなどを使ってサイトを構築・運用する仕組みです。利用するテーマや拡張機能、サーバー等の条件は個別に確認します。 出典:Features – WordPress.org

見落とされがちな「時間コスト」

作業時間は、原稿整理、写真の準備、画面作成、公開前の確認に分けて見積もります。初めて使うツールの学習や、不具合を直す時間も含めて計画してください。

時間の換算額は、追加で支払う現金と同じものではありません。本業に使う予定だった時間をどれだけ充てるかも確認し、外注した場合に社内で残る確認作業と比較してください。

自作が向いている企業の特徴

自作で進める場合は、操作できるかだけでなく、継続して担当できるかを確かめます。次の条件を満たさないときは、作業の一部を依頼する方法も検討してください。

自作の体制を決める確認表
条件具体的説明
必要な機能自分たちで構築・確認できる範囲か
作業時間本業と並行して担当できるか
更新方法情報が変わったときに修正できるか
引き継ぎ担当が変わっても運用を続けられるか

制作後も使うツールですので、担当者が実際に操作して確認します。公開後に困った際の問い合わせ先や、サポートの対象も選定時に確認してください。

03外注で任せる範囲と、社内に残る仕事を分ける

外注の見積もりは、含まれる工程によって変わります。画面の制作だけか、調査・設計・原稿・写真・解析設定まで含むかを確認してください。

計画や条件を整理するために書面を確認する二人の手元
外注する範囲と、自社で確認する仕事を分けます。(イメージ写真)写真:Olena Kholina / Unsplash

同じ要件で見積もりを比較する

依頼条件をそろえたうえで、金額の違いを確認します。初期費用と公開後の費用を分け、追加作業になる条件も質問してください。

見積もりを比較する手順

見積もりを比較する手順要件を整理:目的・ページ・機能を記載。同じ条件を共有:比較先に同じ資料を渡す。内訳を確認:初期・運用・更新を分ける。違いを質問:範囲と追加条件を確かめる01要件を整理目的・ページ・機能を記載02同じ条件を共有比較先に同じ資料を渡す03内訳を確認初期・運用・更新を分ける04違いを質問範囲と追加条件を確かめる
合計額が違う理由を、作業範囲と前提から確認します。

目的・ターゲット・要件を整理し、初期費用・運用費用・更新費用・支援体制をそろえて制作会社を比較する、という手順が公的な事業者向け情報でも推奨されています。 出典:ホームページ制作会社はどのように選定したらよいでしょうか。 | 経営課題解決メニュー | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]

外注で得られる本当の価値

依頼する範囲は、制作会社ごとに確認します。どの作業まで含まれ、何を自社で準備するかを明らかにしてから比較してください。

外注範囲を確認する設計項目
設計領域具体的な内容
情報設計どのページに何を載せ、どう辿らせるかの全体構造
SEO設計検索流入を狙うキーワードとページ構成の設計
導線設計問い合わせ・資料請求までの行動動線の設計

事例を見る際は、見た目とともに担当範囲を確認します。同業種の経験があっても、今回の要望に対応できるか、実際に担当する人と共有してください。

外注で失敗する典型パターン

RFP(提案依頼書)は、目的・要件・予算・希望日程などを整理して共有する資料です。すべてが決まっていなくても、確定していることと相談したいことを分けると、提案を比較しやすくなります。

前提が違う見積もりをそろえる

前提が違う見積もりをそろえる違いを発見:含まれる工程を照合する。前提を確認:双方の認識を書き出す。要件を更新:依頼する範囲をそろえる。再度比較:修正した条件で確認する01違いを発見含まれる工程を照合する02前提を確認双方の認識を書き出す03要件を更新依頼する範囲をそろえる04再度比較修正した条件で確認する
想定外の作業が見つかった際の整理手順です。

外注先の実例を比較する際は、山梨のVONDSが手がけたホームページ制作の実績から、実際の画面をご確認いただけます。

04判断基準①:目的とKPIから逆算する

「どっちがいいか」を考える前に、「何のために作るか」を明確にすることが先決です。

サイトの目的を3分類で整理

ここでは、目的を会社紹介・集客・販売の3つに整理します。複数の目的を持つ場合は、どこから着手するかも決めてください。

サイト目的の3分類と役割
分類具体的な役割
名刺型取引先や紹介先に「会社の存在」を示すため。集客は別経路
集客型検索流入・広告流入から問い合わせや資料請求を獲得
販売型EC・予約・申し込みなど、サイト上で売上が発生

目的ごとに必要な作業を確かめる

目的別に確認する実装と運用
目的確認する作業
会社紹介原稿、写真、会社情報の更新
集客訴求内容、検索や広告の入口、効果の確認
販売・予約申込から完了までの動作、決済や在庫等との連携

いずれの目的でも、自作・外注・両方を組み合わせる方法があります。必要な機能が既存サービスで対応できるか、独自の開発が必要かを確かめてから、担当範囲を決めます。

KPIを設定してから決める

KPIを決めるときにそろえる前提
確認すること具体的な内容
指標の意味KPIは目的への進み具合を確認する指標
現状の把握問い合わせ件数などを同じ条件で確認
目指す変化何を改善し、どの数字で確かめるか

KPIから要件を逆算する流れ

KPIから要件を逆算する流れKPIを設定:月間の問い合わせ件数等を決める。現状との差を確認:流入と問い合わせを分ける。施策を選定:SEO・広告等の集客手段を決める。機能を確定:ページ数・フォーム等の要件が固まる01KPIを設定月間の問い合わせ件数等を決める02現状との差を確認流入と問い合わせを分ける03施策を選定SEO・広告等の集客手段を決める04機能を確定ページ数・フォーム等の要件が固まる
実際の数値を見ながら、必要な改善と機能を検討します。

サイト開設の目的と担当体制を決め、自社で対応する範囲と外注する範囲を整理する、という進め方が公的な事業者向け情報でも示されています。 出典:失敗しないためのホームページ作成依頼の方法はありますか? | 経営課題解決メニュー | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]

「自作 vs 外注」は手段の議論です。本当に決めるべきは「何のために作り、どんな数字を取るか」という目的の議論。目的が定まれば手段は自然に絞られます。

05判断基準②:社内リソースとスキルを棚卸しする

制作後の運用フェーズまで見据えると、社内リソースの実態が判断を大きく左右します。

運用に必要な5つのスキル

ホームページ運用に必要な5つのスキル
スキル具体的な内容
文章を書く力コピーライティング・SEOライティング
画像加工スキル簡易バナー作成・写真選定
HTML/CSSの読解力最低限のコードの意味が分かること
アクセス解析の知識GA4(Googleのアクセス解析ツール)・Search Consoleの基本操作
継続する時間と意欲更新を止めないための体制と動機

担当できる作業と難しい作業を分け、不足する部分をどのように補うか考えます。作業の数だけで外注の要否を決めず、目的への影響と担当者の負担を確認してください。

「作ったあと」のリアル

公開後には、情報更新、問い合わせ対応、表示や操作の確認などが必要です。実際の担当と確認のタイミングを決め、担当者が不在のときの連絡先も共有しておきます。

判断のためのチェックリスト

公開後の運用体制を確認する表
確認すること決めておく内容
記事・情報更新更新内容と確認担当
効果の確認使う数字と集計の条件
運用ルール担当・頻度・記録場所
他社や顧客の変化気づいた内容の共有方法
不具合への対応連絡先と対応できる範囲

外注する場合も、情報や判断を渡す社内の窓口は必要です。依頼先と、連絡方法、確認日程、緊急時の対応範囲をそろえてください。

06同じ期間で、支払額と社内の負担を比べる

継続費用を比較するため、ここでは3年間という期間を置く例を示します。実際には自社の利用予定や契約期間に合わせ、比較する期間をそろえてください。

費用や予算を検討するための電卓と白い用紙
支払額と社内の時間を、同じ期間で比べます。(イメージ写真)写真:Mediamodifier / Unsplash

自作の3年総コスト試算

自作の3年総コストの構成要素
費目3年で積み上がる内容
ツール月額×36か月プラン料金の3年分
ドメイン・サーバー更新年次費用の3年分
構築時間の換算額初期構築の時間×時間単価
運用時間の換算額月ごとの時間×社内の単価を36か月分

外注の3年総コスト試算

外注の3年総コストの構成要素
費目3年で積み上がる内容
初期制作費デザイン・設計・実装の一括費用
保守・運用費×36か月月額保守や運用代行の3年分
修正・追加制作費公開後の改修にかかる都度費用
ドメイン・サーバー費管理委託の場合の実費
費用を試算するときに分ける項目
確認すること具体的な内容
確認できる費用見積もり・契約に記載された料金
社内の計画制作・確認・更新の作業時間
変わる可能性のある費用機能追加や契約条件の変更。確定額と分けて見直す

「単価」ではなく「投資対効果」で見る

ROI(投資対効果)を考える際は、計上する費用と得られる利益の範囲をそろえます。制作方法だけで利益が決まるわけではありませんので、実際の問い合わせや受注と、かかった費用を継続して確認します。

費用と効果を比べる前提
比較する内容そろえる条件
支払う費用契約期間、含む作業、追加費用
社内の作業制作・確認・更新に使う時間
得られた結果集計期間、問い合わせや受注の定義

07判断フローチャートと実行ステップ

依頼範囲を決める確認の順序

自社で担う範囲を決める

自社で担う範囲を決める目的を整理:必要な機能と情報を決める。体制を確認:担当と使える時間を確認。専門作業を分ける:社内で難しい工程を把握。日程をそろえる:準備と確認の予定を置く。分担を決める:自作・外注・併用を選ぶ01目的を整理必要な機能と情報を決める02体制を確認担当と使える時間を確認03専門作業を分ける社内で難しい工程を把握04日程をそろえる準備と確認の予定を置く05分担を決める自作・外注・併用を選ぶ
特定の業種や設問の点数だけで決めず、作業と担当を照合します。

外注する場合の進め方

外注するときの進め方

外注するときの進め方依頼資料を用意:目的と要件を共有する。提案を比較:範囲と条件をそろえる。実績を確認:担当範囲と内容を見る。契約を確認:修正・保守の範囲を記載。運用を引き継ぐ:窓口と対応範囲をそろえる01依頼資料を用意目的と要件を共有する02提案を比較範囲と条件をそろえる03実績を確認担当範囲と内容を見る04契約を確認修正・保守の範囲を記載05運用を引き継ぐ窓口と対応範囲をそろえる
担当者が同じ前提で制作と運用を進められるようにします。

制作中に要件が変わったら、作業内容・日程・費用への影響を確認してから進めます。確認履歴を残しておくと、公開後に依頼範囲を見直す際にも使えます。

自作する場合の進め方

自作で始める場合も、将来の担当変更や移行を考えます。独自ドメインの管理者、データの書き出し方法、契約終了時の扱いを確認してから選んでください。

WordPressには投稿管理、テーマ、プラグインなどの機能があります。実際に使う機能と、引き継ぎに必要な情報を確認して構成を決めます。 出典:Features – WordPress.org

ツールを選ぶ前に確認する引き継ぎ条件
確認項目確かめること
データ記事・画像等をどの形式で書き出せるか
ドメイン管理権限と契約名義を引き継げるか
機能フォーム・決済等を移行先で再現できるか
契約終了いつ何が使えなくなり、追加作業が必要か

サービスごとに書き出せる情報や機能は異なるため、選定時の公式仕様と利用条件を確認します。可能であれば、少量のデータで書き出しと取り込みを試し、使える形で引き継げるか確かめてください。

サイトの目的・目標KPI・社内の担当体制・想定予算・希望納期を整理したうえでご相談いただくと、判断がスムーズになります。

自社の状況を相談する

08目的・体制・費用をそろえて決める

自作か外注かを選ぶ前に、目的、社内で担当する作業、比較する期間の費用をそろえます。決まっていない点を残したままでも、相談したい内容として共有できます。

3つの判断基準の最終整理
判断基準問いかけ
目的×KPIこのサイトで何の数字を取るのか
社内リソースどの作業を誰が継続して担当するか
費用と効果同じ期間・範囲で比較できるか

まずは、サイトで実現したいことと、社内で担当できる作業を書き出してください。この記事の比較表と合わせて依頼先に共有すると、必要な支援と進め方を相談しやすくなります。

株式会社オフィスVONDS 代表取締役 小沢宗弘

AUTHOR & EDITOR

原著:小沢 宗弘

山梨県甲府市を拠点に、ホームページ制作・SEO支援・Web広告運用に取り組んでいます。

再編集:株式会社オフィスVONDS
記事の実務的な論点を保ちながら、図表と公式資料を整理しました。

代表プロフィール・会社案内

参照した一次資料

実務の進め方はVONDS編集部の整理です。本文で参照した仕組み・手順は、次の公式資料で確認しています。

  1. 失敗しないためのホームページ作成依頼の方法はありますか? | 経営課題解決メニュー | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]確認日:2026年9月7日
  2. ホームページ制作会社はどのように選定したらよいでしょうか。 | 経営課題解決メニュー | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]確認日:2026年9月7日
  3. Features – WordPress.org確認日:2026年9月7日

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