ホームページ制作の契約書・著作権で確認する項目。トラブルを避けるチェックリスト。
見積書だけでは、できたサイトの著作権が誰のものか、解約したらデータを受け取れるかは分かりません。本記事は契約書で確認する項目を、著作権の帰属・納品物の範囲・解約時のデータ引き渡しの3点から整理します。
契約前に見せてもらう書類を見る ↓ホームページ制作の契約で、
まず確認すること。
ホームページ制作の見積書は、制作費の総額を示しますが、できあがったサイトの権利関係や、解約時に何が返ってくるかまでは書かれていないことが多くあります。契約でまず確認するのは、誰が何を作るか(範囲)、できたものの権利は誰のものか(著作権)、修正や保守はどこまでか(追加費用)の3点です。
この3点を確認しないまま契約すると、公開後にデザインを別会社へ移したいとき、追加費用の見積もりが想定より高くなったとき、解約したいときに、何を基準に話せばよいか分からなくなります。契約書・見積書の文言を先に確認し、空欄があれば質問します。
著作権は誰のものになるか。
人格権と利用許諾の違い。
著作権には、著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権など)と、著作権(財産権。複製権・公衆送信権など)の2種類があります。人格権は著作者本人に残り続け、契約でも譲渡できません。財産権は契約によって制作会社から発注者へ譲渡したり、利用許諾(使う範囲を決めて借りる形)にしたりできます。
| 権利の種類 | 契約での扱い |
|---|---|
| 著作者人格権 | 著作者本人に残り続ける。契約で譲渡できない |
| 著作権(財産権) | 契約で発注者へ譲渡できる、または制作会社に残したまま利用許諾の形にできる。どちらかは契約書に明記されている場合だけ確認できる |
「著作権は制作会社に譲渡しない」「著作権は発注者に譲渡する」のどちらであっても、契約書に書かれていれば問題ではありません。問題は、どちらとも書かれていない契約書です。
納品物・ソースコードの
範囲を確認する。
「納品」という言葉の範囲も、会社によって違います。デザインファイル、原稿・テキスト、サイトを動かすソースコード、写真やイラストなどの素材の4つに分けて、納品に含まれるか、著作権がどちらに残るか、再利用してよい範囲はどこまでかを確認します。
経済産業省とIPA(情報処理推進機構)が公開している「情報システム・モデル取引・契約書」は、システム開発の契約で著作権の帰属を条項として定める実務があることを示す資料です。ホームページ制作専用の文書ではありませんが、納品物の著作権を契約書のどの条項で決めるかという考え方の参考になります。本稿では文書の実在のみ確認し、個別条項の文言までは読み込んでいません。IPA「情報システム・モデル取引・契約書」第一版及び追補版(公式PDF)
修正・保守の対応範囲と、
追加費用の境目。
公開後の修正が「保守の範囲内」か「追加費用」かも、契約書で決まります。文章の修正と、構成を変える改修では扱いが違うことが多く、1件あたりの単価か、都度見積かも契約で確認します。保守そのものの範囲については保守の範囲を整理した記事でも扱っています。
記事独自の例として、個人店舗が見積書に「著作権譲渡」の記載がないまま契約し、数年後に別の制作会社へ乗り換えようとした際、デザインデータを受け取れなかった、という想定ケースで確認ポイントを挙げます。これは本記事が作成した仮定の例であり、特定の会社・実際の事例ではありません。
解約・契約終了時の、
データ引き渡し。
契約を終える、または別の会社に乗り換えるときに、何を受け取れるかは契約書の「契約終了時の取扱い」の条項で決まります。ソースコード・原稿・画像素材のそれぞれについて、エクスポートできる形式で受け取れるかを確認します。
契約前に見せてもらうべき、
書類チェックリスト。
契約前に、次の書類・条項を見せてもらいます。見せてもらえない、または書かれていない場合は、契約前に質問します。
| 確認する書類・条項 | 確認する内容 |
|---|---|
| 見積書の項目一覧 | デザイン・原稿・ソースコード・素材が、それぞれ納品物に含まれるか |
| 契約書の著作権条項 | 著作権(財産権)が発注者に譲渡されるか、制作会社に残り利用許諾になるか |
| 契約書の修正・保守条項 | 公開後の修正がどこまで保守の範囲で、どこから追加費用か |
| 契約書の契約終了時の条項 | 解約・乗り換え時にデータをどの形式で受け取れるか |
契約内容を事前に確認したい方は、山梨のホームページ制作の料金・実績・進め方のページで、見積もりの範囲や進め方を案内しています。今日の一歩は、今の見積書か契約書で、著作権の条項がどちらの行にあるかを探すことです。
