会社情報、事業内容、制作実績、採用情報。載せたい情報が増えたときは、誰が何を確かめるページなのかから整理します。取引先・求職者・取材担当者などの視点を分けると、用意する情報と公開前に確認する内容が見えてきます。
会社案内から問い合わせ、公開後の更新までを、項目表と工程図で整理しました。自社のサイトを開きながら、足りない情報・更新が必要な情報・担当者を順に書き出してみてください。

この記事でわかること 全9テーマ
01訪問者が確かめたい情報を整理する
コーポレートサイトは、自社の事業と連絡先を伝える公式の案内窓口です。情報の正確さ、会社の実在性、説明の根拠を確認できるようにします。載せる内容は、次の訪問者像を出発点に、自社の事業に合わせて整理してください。
| 読者の例 | 確認したいこと | 用意する情報 |
|---|---|---|
| 購買担当者(BtoB取引) | 取引候補として妥当かの事前調査 | 事業内容・導入実績・会社概要の具体性 |
| 求職者 | 応募前に社風・安定性を確認 | 経営理念・社員紹介・採用情報 |
| 金融機関・行政の担当者 | 事業の概要や問い合わせ先 | 会社概要・沿革・代表者プロフィール |
| メディア | 取材可否の判断と事前取材 | ニュース・代表者プロフィール・事業の独自性 |
スタンフォード大学のWeb Credibility Guidelinesは、情報の根拠を示すこと、実在する組織や専門性を確認できること、連絡しやすいことを、信頼性のための設計事項として挙げています。 出典:The Web Credibility Project: Guidelines - Stanford University
02会社概要・代表挨拶・沿革を整える
会社概要は、正式名称や所在地などの基本情報をまとめる場所です。公開できる範囲を社内で確認し、関連する許認可や所属団体は名称・番号・有効な状態を照合してから載せます。
| 分類 | 含める項目 |
|---|---|
| 基本識別情報 | 商号(正式名称・英文表記)、本社所在地(地図埋め込み) |
| 組織・資本情報 | 設立年月日・事業年度、資本金・株主構成 |
| 人的情報 | 代表者名(顔写真とプロフィール)、従業員数・平均年齢 |
| 事業の裏付け | 事業内容・許認可番号、主要取引先・取引銀行、所属団体・加盟協会 |
| 歴史の裏付け | 沿革(創業から現在までの歩み) |
「代表挨拶」を作文にしないコツ
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 創業の背景 | なぜこの事業を始め、何を課題と考えたか |
| 届けたい価値 | 顧客に何を提供し、どんな関係を築きたいか |
| 本人の確認 | 本人の言葉を記録し、文章・写真・プロフィールを確認してもらう |
沿革は箇条書きではなく物語で見せる
沿革には、出来事が起きた時期と内容を記載します。節目の説明を添える場合は、意思決定の背景や事業の変化を事実に基づいて示してください。
| 載せる要素 | 書く内容 |
|---|---|
| 年月と出来事 | 創業・移転・事業開始など、確認できる事実 |
| 節目の背景 | どんな課題に対して何を変えたか |
| 現在との関係 | その変化が現在の事業にどうつながるか |
03サービスを、対象・課題・対応内容で説明する
トップページから事業内容へ進んだ人が、業務範囲と依頼できる内容を把握できるようにします。専門的な名称だけでは伝わりにくい場合は、利用する場面や相談内容を添えてください。

サービスメニューは「対象×課題×解決策」で整理する
自社が提供する業務を、次の軸で整理します。対応できる範囲だけでなく、別途確認が必要な作業や依頼条件も示すと、問い合わせ前の認識をそろえやすくなります。
| 記述軸 | 書くべき内容 | 記述例の方向性 |
|---|---|---|
| 対象顧客 | どの業種・規模の企業向けか | 〇〇業の中小企業向け、など対象を限定する |
| 具体的な課題 | その顧客が抱える悩み | 現場で実際に起きている困りごとを言語化する |
| 解決策 | 自社独自のアプローチ | 手法・体制・納期など自社の強みを示す |
制作事例・導入事例で担当範囲を示す
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 依頼時の課題 | 何を解決するための仕事だったか |
| 設計上の判断 | 条件に対して何を選んだか |
| 自社の担当 | 全体の中でどこを担当したか |
| 成果を示す条件 | 数値を使う場合は期間・方法・対象を確認 |
| 掲載の許諾 | 顧客名や成果の公開範囲、匿名情報からの特定にも注意 |
サービスページのテンプレート構成
読後の行動も具体的にします。料金を知りたい人にはプランや見積条件へ、対応できる仕事を確かめたい人には該当事例へ進めるリンクを置いてください。
04実績・認証・人の情報に根拠を添える
実績、認証、紹介記事などは、何を根拠にした説明なのかを示す材料になります。掲載した情報の確認元と、次回見直す担当を決めておきます。
導入企業ロゴ・取引先一覧
取引先の社名やロゴを掲載する際は、許可された掲載場所・用途・期間・表記を確認します。ロゴの使用規定も含めて記録し、関係や契約が変わった際に見直せるようにしてください。
取引先ロゴ掲載までの手順
受賞歴・メディア掲載・認証
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 受賞や認証 | 正式名称、対象、年月、発行主体を確認 |
| 紹介記事 | 掲載内容を誇張せず、元の記事と照合 |
| 確認元 | 閲覧できる原資料へリンクなどで案内 |
スタッフ・社員紹介ページ
社員紹介は、どのような人が何を担当する会社かを伝える材料になります。本人に文章と写真を確認してもらい、所属や担当が変わった際の更新方法も決めます。
| コンテンツ | 信頼の根拠 | 運用上の注意点 |
|---|---|---|
| 取引先一覧・ロゴ | 他社から選ばれている事実 | 掲載許諾を書面等で記録する |
| 受賞歴・認証 | 第三者機関の評価 | 受賞年月日と発行主体を明記する |
| メディア掲載 | 報道対象となった事実 | 媒体名と掲載日を記す |
| 社員紹介 | 実在する人材の可視化 | 本人の同意を得て更新を継続する |
実在性・専門性・連絡先を分かる形にすることは信頼性の設計事項であり、本章の補強コンテンツはこの設計を具体化するものです。 出典:The Web Credibility Project: Guidelines - Stanford University
会社や店舗の情報をどう見せるかは、VONDSのホームページ制作事例から実際の画面をご覧いただけます。
05取得する情報と取引に合わせて表記を確認する
問い合わせフォームやオンライン販売の内容に応じて、必要な表示と運用を確認します。まず、取得する情報、利用目的、保管先、委託先、問い合わせ窓口を整理してください。
個人情報の利用目的と取扱いを確認する
個人情報保護法では、取得時の利用目的の通知・公表などと、保有個人データに関する事項の公表などは別の規定です。フォームから直接書面等で取得する場合を含め、取得方法とデータの扱いに合う表示を確認します。
| 記載項目 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 取得項目と利用目的 | 何の情報を何のために取得するか |
| 第三者提供 | 提供の有無と提供先 |
| 安全管理措置 | 個人情報をどう保護するか |
| 請求窓口 | 開示・訂正・削除の受付先 |
| Cookie・解析 | Cookie利用とアクセス解析の明示 |
| 改定履歴 | 改定履歴と最終更新日 |
特定商取引法に基づく表記
インターネット通販では、販売価格や支払時期、事業者情報などについて通信販売の表示ルールを確認します。適用除外も取引の実態に応じて判断されるため、「法人向け」という表記だけで一律に不要とは判断しません。
| 業務 | 確認すること |
|---|---|
| 情報を取得する | 利用目的を伝える方法とタイミング |
| 取得後に管理する | 安全管理、委託、問い合わせ対応 |
| 通信販売を行う | 広告と申込画面の表示、返品・解約条件 |
運営者情報・SSL対応
運営会社名と連絡先を、利用者が見つけやすい位置に示します。フォームは入力から完了まで実際に操作し、HTTPSで接続できること、必要な案内が表示されることを確認してください。
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 使用するツール | Cookieや解析など実際に使うサービスを確認 |
| 情報の扱い | 取得・送信する内容と説明文を照合 |
| 変更時の見直し | フォームやサービスを追加したときに説明と運用を更新 |
プライバシーポリシーの整備手順
利用目的の通知等と保有個人データの公表等については、個人情報保護委員会の通則編で、対象となる取得方法・データの取扱いを確認できます。 出典:個人情報保護委員会:個人情報保護法ガイドライン(通則編)
通信販売の広告表示と適用除外は、消費者庁の特定商取引法ガイドで確認できます。個別の取引への適用に迷う場合は、実態を整理して確認してください。 出典:消費者庁:通信販売|特定商取引法ガイド
06問い合わせから返信までの導線をつなぐ
相談、資料請求、採用応募など、利用者の目的に合う窓口へ案内します。CV(コンバージョン)は、問い合わせなど、サイトで達成してほしい行動を指します。窓口を増やす場合は、それぞれに対応できる担当と運用を用意してください。

問い合わせフォームの最適構成
入力項目は、問い合わせへの対応に必要なものから決めます。会社名や部署などが不要な相談もあるため、一律の項目数で決めず、それぞれを取得する理由を確認します。
| 分類 | 判断すること |
|---|---|
| 返信に必要な情報 | どの連絡方法で返信するか |
| 相談内容 | 初回の対応で把握する必要がある内容 |
| 任意で尋ねる情報 | 未入力でも問い合わせを受け付けられるか |
電話・メール・SNSの併設
電話、メール、SNSなどを案内する場合は、受付時間や対応範囲も示します。利用者の希望に対応できる経路を選び、ページを移動しても窓口を探せる状態にします。
サンクスメール・自動返信の整備
送信後には、受付が完了したことと次の対応を伝えます。自動返信を使う場合は、実際の対応可能な日程を案内し、担当者への通知も届くか試してください。
問い合わせ受付から返信までの流れ
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 入力時 | 入力項目とエラーの表示 |
| 送信直後 | 完了画面と自動返信 |
| 社内の受信 | 担当者への通知と内容の確認 |
| 対応の開始 | 担当者から利用者へ返信できること |
07採用・活動紹介・お知らせを運用できる形にする
採用情報や活動紹介は、自社の目的に合わせて範囲を決めます。公開後の更新を担当する人と、内容を承認する人を制作中に決めておきます。
採用情報ページは「働く理由」を語る
採用ページでは、募集条件に加え、入社後の仕事や成長の機会を伝えます。掲載内容が現場の実態と合っているかを、採用担当と現場の双方で確認してください。
| コンテンツ | 求職者が得られる情報 |
|---|---|
| 社員インタビュー | 実際に働く人の声と雰囲気 |
| 1日の業務フロー | 入社後の具体的な仕事のイメージ |
| 教育制度 | 未経験でも成長できる環境の有無 |
| キャリアパス | 将来的な役職・職域の広がり |
SDGs・サステナビリティの位置づけ
サステナビリティの活動を紹介する場合は、実際の活動と公開できる記録を対応させます。目標と実績を区別し、対象期間や対象範囲も示してください。
| 内容 | 掲載前の確認 |
|---|---|
| 取り組みの目的 | 誰のどの課題に対応する活動か |
| 行ったこと | 実施内容と記録が一致するか |
| 今後の目標 | 達成済みの実績と混同されないか |
ニュース・お知らせの運用
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 伝える内容 | 利用者の判断に関係する営業時間・募集状況など |
| 更新のきっかけ | 事実や案内が変わったとき |
| 避ける運用 | 内容のない更新だけを増やすこと |
| 分類 | 具体的な更新ネタ |
|---|---|
| 事業関連 | 新サービス・新製品の案内 |
| 対外評価 | メディア掲載・受賞の報告 |
| 社内の動き | 社内イベント・研修の実施報告 |
| 営業案内 | 年末年始・臨時休業の案内 |
08公開前に表示と操作、検索への入口を点検する
表示、操作、検索への入口は、公開前の確認項目に含めます。スマートフォンとPCで、本文が読めるか、リンク先や問い合わせの最終画面まで進めるかを確認してください。
モバイルで全文と操作を確認する
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 本文 | 文字が読め、欠けていないか |
| 操作 | ボタンを押して目的の画面まで進めるか |
| 図表・画像 | 必要な情報を読める大きさで見られるか |
速度は計測結果から改善する
表示が遅い箇所は、画像、JavaScript、サーバー応答などに分けて確認します。改善前後を同じ条件で計測し、操作や表示に不具合が出ていないかも確かめます。
表示速度改善の進め方
構造化データ・OGP・サイトマップ
ページの説明、共有時の画像、サイト内のリンクも確認します。構造化データやサイトマップを使う場合は、実際のページ内容と一致しているか、対象のURLへ到達できるかを確かめてください。
| 技術項目 | 目的 |
|---|---|
| 常時SSL化(https対応) | 通信の暗号化とブラウザ警告の回避 |
| レスポンシブ対応 | スマホ表示の崩れ防止 |
| 表示速度の計測・改善 | 離脱防止と検索評価の維持 |
| XMLサイトマップ送信 | 検索エンジンへの構造伝達 |
| 構造化データ(Organization)実装 | 検索結果のリッチ表示 |
| Google Search Console登録 | 検索パフォーマンスの監視 |
サイト開設の目的と担当体制を決め、自社で対応する範囲と外注する範囲を整理することは、これらの技術要件を設計段階で誰が担うかを決める前提作業に相当します。 出典:失敗しないためのホームページ作成依頼の方法はありますか? | 経営課題解決メニュー | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
公開後も、情報の変更や機能の追加に合わせて表示と操作を確認します。問題が見つかったときに、担当者が再現手順と影響を共有できるようにしてください。
09不足している情報と、担当者を決める
記事の各表を、自社の情報整理に使ってください。掲載項目の数をそろえることより、訪問者が判断するための情報と実際の窓口がつながっていることを確認します。
| 優先順位 | 対象軸 | まず確認すべきこと |
|---|---|---|
| 1 | 法的要件 | プライバシーポリシーが自社実態と一致しているか |
| 2 | 会社情報 | 会社概要の必須項目に抜けがないか |
| 3 | 事業紹介 | 対象×課題×解決策の3軸で書けているか |
| 4 | 問い合わせ動線 | フォーム項目数と自動返信の設定 |
| 5以降 | 信頼補強・周辺コンテンツ・技術要件 | ロゴ許諾・更新運用・SSL/計測の確認 |
自社サイト点検の進め方
最初に、会社名・所在地・事業内容などの基本情報を現物と照合します。修正が必要な内容と担当者を一覧にし、問い合わせの動作や必要な表記と合わせて優先順位を決めてください。
現行サイトのURL、確認できた不足項目のリスト、優先的に直したい軸をまとめておくと相談がスムーズです。
自社の状況を相談するあわせて読みたい
参照した一次資料
実務の進め方はVONDS編集部の整理です。本文で参照した仕組み・手順は、次の公式資料で確認しています。
- 失敗しないためのホームページ作成依頼の方法はありますか? | 経営課題解決メニュー | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]確認日:2026年9月7日
- The Web Credibility Project: Guidelines - Stanford University確認日:2026年9月7日
- 個人情報保護委員会:個人情報保護法ガイドライン(通則編)確認日:2026年9月7日
- 消費者庁:通信販売|特定商取引法ガイド確認日:2026年9月7日

