VONDS JOURNAL / AI・DX

AIマーケティングの活用法|分析・顧客理解・制作・広告の進め方

分析から、制作、振り返りまで。
AIへ任せる作業と、人が確かめることを整理します。

試行する業務を1つに絞る流れ

試行する業務を1つに絞る流れ仕事を分ける:作成・確認・判断を分ける。負担を記録:頻度と所要時間を測る。範囲を決める:使える入力資料を選ぶ。小さく試す:出力と修正点を残す01仕事を分ける作成・確認・判断を分ける02負担を記録頻度と所要時間を測る03範囲を決める使える入力資料を選ぶ04小さく試す出力と修正点を残す
開始する単位を小さくすると、入力や指示を変えたときの違いを追いやすくなります。

AIで記事や広告文を作っていても、自社のマーケティングにどう組み込むかで迷うことがあります。本記事では、データ分析・顧客理解・コンテンツ制作・広告運用・効果測定の5領域を、入力、下書き、人の確認、記録という順で整理します。作業の効率と事業の成果を分けて確かめるための実務ガイドです。

関心のある領域からお読みください。図表の手順はVONDS編集部の整理です。ツールの利用条件や広告の設定は、利用時点の公式資料と自社の状況に合わせて確認してください。

ノートパソコンで文章や業務資料を作成する手元
元の情報を確かめながら、読み手に伝わる説明を整えます。(イメージ写真)写真:Vitaly Gariev / Unsplash
この記事でわかること 全8テーマ
  1. 01自社の仕事から、AIを使う場所を決める
  2. 02データ分析では、集計の条件をそろえる
  3. 03顧客の声から、ペルソナと購入までの流れを考える
  4. 04コンテンツ制作は、素材・下書き・確認を分ける
  5. 05広告では、AIへ渡す目的と素材を確かめる
  6. 06振り返りは、元データと判断をつなげて残す
  7. 07続けるための担当とルールを決める
  8. 08最初の仕事を決め、試行結果を残す

01自社の仕事から、AIを使う場所を決める

AIをマーケティングに使うときは、分析・顧客理解・制作・広告・振り返りのどこに時間がかかっているかを先に整理します。ツールを使い始めたことと、売上や問い合わせが増えたことは別の出来事です。作業の時間と事業の成果を、それぞれ測れるようにしておきましょう。

始める目的を曖昧にしないための整理
確認すること実務での進め方
人手の負担を減らしたい毎週の集計、投稿案の作成、問い合わせ分類など、繰り返す仕事の所要時間を記録します。
社内で判断しやすくしたいAIに作らせる資料と、その資料を見て誰が何を決めるかを定めます。
地域の顧客へ伝えたい実際のサービス、対応地域、顧客からの質問を材料にします。地域名を入れるだけで差がつくとは考えません。

中小企業なら導入が簡単、大企業なら時間がかかる、と一律には判断できません。入力資料を使う許可、担当者の時間、成果を確認する人をそろえ、自社の体制で試せる範囲を決めます。外部サービスを利用する場合は、接続するデータと権限も確認してください。

米国中小企業庁は、AIの活用先として情報整理や案の作成などを挙げ、小さく試して価値とリスクを確認する進め方を案内しています。 出典:AI for small business | U.S. Small Business Administration

02データ分析では、集計の条件をそろえる

GA4(Google Analytics 4)のようなアクセス解析や売上管理のデータは、期間・単位・指標の定義をそろえてから使います。AIへ渡しただけで、正しい相関や原因が見つかるわけではありません。集計の補助と仮説づくりを依頼し、元データへ戻って照合できる形にします。

数値を読み解く作業をイメージしたグラフの資料と電卓
集計条件をそろえてから、分析結果を読みます。(イメージ写真)写真:Cht Gsml / Unsplash
アクセス解析データを渡す前の確認
確認すること実務での進め方
集計期間比較する期間の日数と曜日の偏りを確認し、広告の開始や休業など条件の違いをメモします。
指標の意味ユーザー数、セッション数、問い合わせ完了数を混同しないよう、列の説明を添えます。
情報の範囲個人を特定する情報や不要な列を除き、社内で利用を許可された集計データを使います。
AIに依頼する集計の例
確認すること実務での進め方
依頼文の骨格「この表を流入元別に比較し、増減した指標を列挙してください。元表にない数値は補わず、原因は仮説として分けてください」と伝えます。
回答の照合合計値・分母・空欄の扱いを元表と照合します。数値が合わないまま施策へ進めないようにします。
人が決めること実際の施策変更と照らし合わせ、追加で調べる点と対応の候補を選びます。

顧客の分類と需要の見通しは、仮説として扱う

分類・予測で残しておく条件
確認すること実務での進め方
顧客セグメント購入頻度、商品、時期など、自社の行動データから分類軸を選びます。分類の名前だけで顧客の人物像まで断定しません。
需要の見通し売上の履歴、欠品、値上げ、催事などの条件を分けます。使えるデータが少ない場合は予測の幅を示し、単一の数字へ固定しません。
予測の確認実績が出たら見通しとの差を記録し、モデルや前提を見直します。AIの試算をそのまま発注量や広告予算に反映しない運用にします。
後で確認できるデータの残し方
残すもの使う場面
元の集計データAIが出した合計や割合を照合します。受領時の内容をそのまま残します。
分析用に整えたデータ除外した行や欠損値の処理を記録し、集計条件を追えるようにします。
依頼文と回答集計方法と仮説を読み返し、次回と同じ条件で比較します。

分析結果を施策へつなげる流れ

分析結果を施策へつなげる流れ条件を整理:期間・単位・定義をそろえる。集計を依頼:算出方法も説明させる。元表と照合:合計と分母を確認する。仮説を選ぶ:追加調査と施策を分ける01条件を整理期間・単位・定義をそろえる02集計を依頼算出方法も説明させる03元表と照合合計と分母を確認する04仮説を選ぶ追加調査と施策を分ける
集計結果、原因の仮説、実施する施策を別々に扱うための手順です。

03顧客の声から、ペルソナと購入までの流れを考える

レビュー、問い合わせ、アンケートには、顧客が使う言葉が残っています。AIで分類する前に、利用できる資料の範囲を確認し、氏名や連絡先など不要な情報を取り除きます。少数の声だけを、顧客全体の傾向として扱わないことも大切です。

顧客の声を分類するときの依頼項目
確認すること実務での進め方
不満・期待・購入理由まず分類の定義を決め、どの原文がどの分類に入ったか対応が分かる形で出してもらいます。
分類しにくい回答無理に振り分けず「判断保留」として残し、人が内容を読みます。
引用候補原文と意味が変わっていないかを確認します。公開する場合の許諾や表記も別途確認します。

ペルソナは、事実と仮説を分けた顧客像です

ペルソナに記載する情報の分け方
確認すること実務での進め方
確認できたこと実際の問い合わせ理由、利用商品、情報を知った経路など、資料で確認できる内容です。
これから確かめること購買をためらう理由や情報収集時の不安など、インタビュー等で確かめたい仮説です。
書き込まないこと資料にない年齢・職業・家族構成などを、AIが想像したまま実在の顧客像として確定しません。

複数のペルソナ案を作る場合は、見た目のプロフィールを変えるだけにしないようにします。求める商品、解決したい問題、購入の条件がどう異なるかを比べると、ページや案内文を分ける必要があるかを検討できます。

カスタマージャーニーの基本的な順序

カスタマージャーニーの基本的な順序認知:商品や会社の存在を知る。興味:自分に必要かを考える。比較:条件や事例を確認する。購入・相談:次の行動を選ぶ。継続:利用後に評価する01認知商品や会社の存在を知る02興味自分に必要かを考える03比較条件や事例を確認する04購入・相談次の行動を選ぶ05継続利用後に評価する
購入までの順序は事業によって変わります。これは顧客との接点を整理するためのひな形です。
各段階で対応づける3項目
確認すること実務での進め方
顧客が知りたいこと「費用はいくらか」「自社の条件でも使えるか」など、実際の質問を置きます。
用意する接点検索結果、サービスページ、実績、見積もり、利用後の案内を対応づけます。
確かめる記録ページの閲覧だけでなく、相談内容や担当者が聞いた理由も参照します。AIが描いた離脱理由は仮説として残します。

04コンテンツ制作は、素材・下書き・確認を分ける

記事、SNS、メール、LP(商品・サービスを案内するページ)を作るときは、まず読者と目的を決めます。AIには構成や表現の案を依頼できますが、自社の経験、提供条件、顧客に示せる実績は担当者が用意する必要があります。

記事の下書きを公開できる内容へ整える流れ

記事の下書きを公開できる内容へ整える流れ読者を決める:悩みと読む目的を整理する。素材を用意:自社情報と出典をそろえる。下書きを作る:構成に沿って文章を整える。事実を確認:原資料と説明を照合する。公開後に見る:読まれ方と相談を確認する01読者を決める悩みと読む目的を整理する02素材を用意自社情報と出典をそろえる03下書きを作る構成に沿って文章を整える04事実を確認原資料と説明を照合する05公開後に見る読まれ方と相談を確認する
下書きの作成時間に加え、確認・修正にかかった時間を記録します。
制作工程で担当者が用意するもの
確認すること実務での進め方
記事独自の説明、実際の担当範囲、参照した資料のURLと確認日を用意します。
SNS投稿投稿テーマ、伝えたい内容、使用できる画像、案内先をまとめます。
メール・LP誰に何を案内するか、提供条件、読後の行動を決めます。掲載や送信は確認後に行います。

SNSは、使い回す型と毎回変える情報を分けます

投稿テンプレートの設計
確認すること実務での進め方
固定する部分口調、文字量、問い合わせ先など、ブランドとしてそろえたい項目です。
更新する部分商品の状態、営業日、価格、開催条件など、投稿ごとに確認する内容です。
比較する案見出しや切り口を変えて案を作り、同じ説明の言い換えだけになっていないか確認します。

画像や動画の生成は、構図や演出の検討にも使えます。Canva、Adobe Firefly、Runwayなどを候補にする場合も、必要な形式、利用条件、生成物の使用範囲を公式資料で確認してください。実際の商品や顧客実績を紹介する場面では、生成物を実写の証拠として扱わないようにします。

公開前に見ること
確認すること実務での進め方
事実と出典数値・製品名・条件が元資料と一致するか、参照リンクが説明を支えているかを読みます。
重複同じサイト内の既存記事と目的が重なっていないかを確認します。判定ツールの一致率だけで品質は決めません。
読みやすさスマートフォンで見出し、画像、比較表を開き、相談先まで迷わず進めるかを確認します。

Googleは生成AIを調査や構成の整理に使うことを説明する一方、正確さや読者への価値を確認するよう案内しています。 出典:Google検索セントラル:生成AIのコンテンツ

05広告では、AIへ渡す目的と素材を確かめる

生成AIで広告文案を作ることと、広告媒体の自動化機能で配信することは別の作業です。広告文の案は内容を比較する素材として扱い、実際の配信設定や予算の変更は、計測条件と既存の配信状況を見て判断します。

GoogleのP-MAXは、目標に基づいて複数の広告チャネルを扱うキャンペーンです。Googleは、設定した目標やクリエイティブなどの入力情報を用いてAIを活用すると説明しています。 出典:Google広告ヘルプ:P-MAXについて

広告の自動化を検討する前に整理すること
確認すること実務での進め方
成果の定義相談完了、予約確定、購入など、事業として確かめたい結果を決めます。クリックや電話ボタンのタップとは分けます。
入力する素材商品説明、画像、訴求、遷移先が実際の提供内容と合っているかを確認します。
設定の適用範囲P-MAXやMeta Advantage+を検討する際も、現在の画面と公式ヘルプで利用条件と変更される範囲を確認します。

広告コピーは、案の数より違いを比較します

コピー案を依頼するための入力
確認すること実務での進め方
商品の事実誰に何を提供するのか、条件や対象外の内容も伝えます。
切り口費用、手間、使い方、事例など、比較したい軸を指定します。
確認条件文字数や表現の制約に加え、元資料にない成果・保証・数字を加えないよう指示します。

候補を採用する際は、掲載媒体の入力欄と文字数の条件を確認してください。見出しと説明文の組み合わせで意味が変わらないかも読みます。AIが作った案を一度にすべて差し替えず、実施する変更と確認する指標を記録しておきます。

検索語句から除外候補を確認する流れ

検索語句から除外候補を確認する流れ語句を整理:期間と成果の列をそろえる。分類を依頼:関連性の理由も出させる。実際に読む:商品や商談との関係を確認。人が判断:除外の範囲と影響を確認01語句を整理期間と成果の列をそろえる02分類を依頼関連性の理由も出させる03実際に読む商品や商談との関係を確認04人が判断除外の範囲と影響を確認
成果が付いていない語句でも、データ量や検討期間の影響があります。AIの分類だけで除外を確定しない手順です。

06振り返りは、元データと判断をつなげて残す

週次・月次のレポートは、見る期間と資料を固定すると比較しやすくなります。AIには数字の要約や確認事項の整理を依頼し、担当者が実施した変更と照らし合わせて次の作業を決めます。レポート作成と施策の実行を分けた運用にします。

振り返りのレポートに含める内容
確認すること実務での進め方
変わったことどの指標が、どの期間と比べて、どれだけ変わったかを記します。
同時に起きたこと広告変更、休業、値上げ、商品在庫など、解釈に関わる出来事を添えます。
次に確かめること原因と断定せず、追加で調べる資料と担当者を決めます。

A/Bテストの結果は、数字と条件を照合します

テスト結果を読む前の確認
確認すること実務での進め方
比較の条件対象者の分け方、変更した要素、期間、計測方法がそろっているかを確認します。
分母と結果訪問や表示の数と、相談・購入等の結果を別々に記録します。
判断の方法必要なデータ量や分析方法を先に決め、途中の数字だけで勝ち負けを確定しません。AIの統計計算は元データと照合します。

競合の変化は、確認できた画面から読みます

競合サイトを調べる場合は、公開されているページと確認日を記録します。URLを渡してもAIが実際にページを取得できるとは限りません。読み取れた範囲を確かめ、価格改定や新サービスなどの変化は原画面に戻って確認してください。

振り返りの周期を決める例
確認すること実務での進め方
短い周期集計の欠け、広告の配信状況、問い合わせの内容を確認します。
施策が一巡した時点変更したページや広告の結果を、期間・母数をそろえて比較します。
事業の節目商品、顧客、販売条件が変わった際に、ペルソナや購入までの接点も見直します。

米国中小企業庁は、対象市場、競争上の違い、実行計画、予算を整理し、マーケティングの結果を継続して測る考え方を案内しています。 出典:Manage your business - Small Business Administration

07続けるための担当とルールを決める

AIの活用範囲を広げる前に、入力・出力・公開の各段階で誰が確認するかを決めます。生成された文章に参照URLが付いていても、そのページが実在するか、説明に対応しているかは別に確認してください。

計画や条件を整理するために書面を確認する二人の手元
出力の確認方法と、社内の担当を決めます。(イメージ写真)写真:Olena Kholina / Unsplash
入力する情報を決めるための確認
確認すること実務での進め方
契約と設定入力内容の保存、学習への利用、利用者の管理などを、契約と設定画面で確認します。
資料の範囲顧客情報、未公開の取引条件、財務資料は、業務で利用を許可された範囲に限定します。
連携先他のサービスと接続する場合は、接続先に渡る情報と権限も確認します。

料金が無料か有料かだけで情報の安全性は判断できません。利用するサービスと機能の条件に合わせ、入力してよいものと担当者へ確認が必要なものを文書にします。不要な個人情報を除いた後も、資料全体から個人を特定できないかを考えてください。

ツールを増やす前に比較すること
確認すること実務での進め方
今の道具で足りないこと機能、出力の品質、作業の手間のどこに不足があるかを記録します。
新たに必要になる負担利用料に加え、設定、研修、確認、保守の時間を見積もります。
継続の判断実際に試した結果と修正工数を比べ、用途が重複する契約を整理します。

指示文をチームで使うための手順

指示文をチームで使うための手順記録する:入力例と指示を保存する。修正点を残す:誤りと確認事項を記す。別の人が試す:同じ仕事で使えるか見る。定期的に直す:仕様や業務変更を反映する01記録する入力例と指示を保存する02修正点を残す誤りと確認事項を記す03別の人が試す同じ仕事で使えるか見る04定期的に直す仕様や業務変更を反映する
成功した出力だけでなく、使わなかった理由も残すと、同じ確認を繰り返しにくくなります。

08最初の仕事を決め、試行結果を残す

AIマーケティングは、導入の速さや生成する量だけでは評価できません。自社の仕事で使い、必要な品質を保ちながら作成・確認の時間を減らせるかを確かめます。顧客の声の分類や定例レポートの整理など、担当者が元資料を読み返せる業務から検討してください。

着手前に1枚へまとめること
確認すること実務での進め方
対象どの仕事を、誰のために行うかを決めます。
材料利用を許可された資料と、その資料が示す期間をそろえます。
確認AIの出力を採用する人と、事実・数値を確かめる方法を決めます。
記録作成時間、確認時間、修正内容、実際の事業の結果を別々に残します。

試行の後は、残した記録を使って継続・変更・中止を判断します。仮説が外れた場合も、どの入力や条件が合わなかったかが分かれば、次に試す仕事を選ぶ材料になります。

現在の集客方法、時間がかかっている作業、使っているツール、確認できるデータを整理してご相談ください。

自社の活用範囲を相談する
株式会社オフィスVONDS 代表取締役 小沢宗弘

AUTHOR & EDITOR

原著:小沢 宗弘

山梨県甲府市を拠点に、ホームページ制作・SEO支援・Web広告運用に取り組んでいます。

再編集:株式会社オフィスVONDS
実務の論点を保ちながら、図表と公式資料を整理しました。

代表プロフィール・会社案内

参照した一次資料

実務の進め方はVONDS編集部の整理です。本文で参照した仕組み・手順は、次の公式資料で確認しています。

  1. AI for small business | U.S. Small Business Administration確認日:2026年9月7日
  2. Manage your business - Small Business Administration確認日:2026年9月7日
  3. Google検索セントラル:生成AIのコンテンツ確認日:2026年9月7日
  4. Google広告ヘルプ:P-MAXについて確認日:2026年9月7日

LET’S MAKE YOUR WEBSITE

次は、あなたの仕事を
伝えるサイトへ。

まだ言葉になっていないご相談も、
一緒に整理するところから。

制作について
相談する

LET’S TALK

どんなサイトに
していきましょうか。

入力内容を確認した後、メールアプリで送信を確定してください。この画面から自動送信・保存は行いません。

制作実績の実画面

枠内を上下にスクロールできます。
撮影時点の画面のため、画像内のリンクは動作しません。