VONDS JOURNAL / 集客戦略・コンテンツ

コンテンツマーケティングの始め方|企画・制作・改善の5ステップ

顧客の疑問から、
発信する内容を決める。

見込み客の意思決定の流れと接点の位置

見込み客の意思決定の流れと接点の位置課題の自覚:悩みを検索で調べ始める。情報収集:記事・比較情報を読み込む。候補の絞込:信頼できる発信者を選ぶ。問い合わせ:必要な情報を直接確認01課題の自覚悩みを検索で調べ始める02情報収集記事・比較情報を読み込む03候補の絞込信頼できる発信者を選ぶ04問い合わせ必要な情報を直接確認
情報収集の一例です。比較と問い合わせを行き来する場合もあり、自社の顧客の実際の経路を確認します。

記事を書いても問い合わせにつながらないときは、誰に何を届け、読んだ後にどこへ案内するかを見直します。この記事では、顧客の調査、記事計画、制作、導線、改善の5段階を解説します。必要な担当と予算を整理し、公開後の結果を次の企画へつなぐためのガイドです。

各章の表は空欄を自社の数値や条件で埋めて使う想定です。まず全体を通読し、第3章のチェック項目から着手してください。

記事の構成や企画を整理するノートと筆記具
目的と読者の問いを、着手前に書き出します。(イメージ写真)写真:Kelly Sikkema / Unsplash
この記事でわかること 全7テーマ
  1. 01なぜ今、中小企業がコンテンツマーケティングに取り組むのか
  2. 02コンテンツマーケティングとは何か|広告・SEOとの違い
  3. 03成果を出すための5ステップ|中小企業が再現できる型
  4. 04始める前に決めるべき3つの設計
  5. 05よくある失敗パターンと回避法
  6. 06成果を測る指標と改善サイクル
  7. 07まとめ|来週から動くための1アクション

01なぜ今、中小企業がコンテンツマーケティングに取り組むのか

コンテンツを企画する際は、自社の商品説明と、顧客が知りたいことが合っているかを確認します。広告、紹介、検索など、現在どの経路で会社を知ってもらっているかも整理してください。

問い合わせ前に調べる内容を確認する

問い合わせ前の接点を調べる方法
確認項目内容
顧客への質問何を調べ、何と比較し、どの情報が参考になったかを聞きます。
検索の確認顧客が使う語句で、表示される内容や自社ページとの違いを確認します。
記録の照合問い合わせの内容と閲覧・検索の記録を、確認できる範囲で照合します。

資産型メディアとしての強み

広告とコンテンツの蓄積構造の違い
比較軸広告(流量型)コンテンツ(資産型)
公開後配信停止後の広告表示は止まる公開済みの記事は残せますが、閲覧され続ける保証はありません。
費用出稿と制作・運用の費用を計画する制作に加え、更新・保守・案内の費用を計画します。
確認表示から問い合わせ・受注を追う検索や他の経路からの閲覧と、問い合わせ・受注を追います。
活用広告から記事やサービスへ案内する記事を営業説明やSNSの案内にも使います。

公開した記事を継続して使うには、情報の更新と、読者へ届く導線の確認が必要です。制作本数だけで評価せず、維持費用と、顧客対応や営業でも活用できる内容かを検討します。

02コンテンツマーケティングとは何か|広告・SEOとの違い

定義:価値ある情報で見込み客との関係を育てる活動

コンテンツマーケティングは、対象者に役立つ情報を制作・配信し、事業上の行動につなげる取り組みです。Content Marketing Instituteは、明確に定めた読者に関連する価値ある内容を継続的に提供する戦略的な方法として説明しています。

広告との違いと組み合わせ

広告とコンテンツを組み合わせる観点
確認項目内容
接点検索広告のように需要に応じて表示する広告もあります。広告をすべて一方的な発信とは扱いません。
内容記事、動画、資料などを、自社サイトや他の媒体で提供できます。
配信コンテンツへ広告から案内するなど、目的に合わせて併用できます。
運用制作費、配信費、更新費をまとめ、顧客との接点を計画します。

SEOとの違い:目的と手段の関係

SEOは、検索エンジンがページを理解し、読者が検索で見つけられるようにする取り組みです。コンテンツを届ける方法として活用できますが、技術的な整備やサービスページの改善も含みます。SEOを記事制作だけに限定しないようにしてください。

情報の制作・検索・配信の役割
役割主な判断基準
コンテンツ対象者の疑問に答える情報を用意内容の有用性と、事業へのつながりを確認
SEO検索から見つけられる状態を整備検索意図、ページの説明、技術的な状態を確認
広告・SNS等必要な相手へ内容を案内対象者、配信条件、費用と反応を確認

Content Marketing Instituteは、明確な読者に価値・関連性・一貫性のある内容を提供し、事業上の行動につなげる方法として定義しています。 出典:What Is Content Marketing?|Content Marketing Institute

03成果を出すための5ステップ|中小企業が再現できる型

以下の5段階で、調査から改善までの作業を整理します。作成中に新しい疑問が出た場合は、前の段階へ戻って調査や計画を修正してください。

ノートパソコンで文章や業務資料を作成する手元
取材・執筆・確認を分けて、制作を進めます。(イメージ写真)写真:Vitaly Gariev / Unsplash

5ステップの依存関係と進行順

5ステップの依存関係と進行順STEP1 ペルソナ:誰のどんな悩みかを1枚に言語化。STEP2 キーワード:検索語と記事マップを先に設計。制作:必要な品質と体制で作成。導線:記事の目的に合う案内を用意。改善:反応と条件を確認して修正01STEP1 ペルソナ誰のどんな悩みかを1枚に言語化02STEP2 キーワード検索語と記事マップを先に設計03制作必要な品質と体制で作成04導線記事の目的に合う案内を用意05改善反応と条件を確認して修正
対象者、内容、制作、案内、計測をつなげる手順です。公開本数や期間は自社の条件に合わせます。

ステップ1:ペルソナと課題の言語化

対象者と課題を整理する際の確認
確認項目内容
対象どの立場の人が、どんな状況で情報を必要とするかを記します。
調査既存顧客だけでなく、未購入や失注の理由も確認可能な範囲で集めます。
仮説聞けた事実と、まだ確かめていない想定を分けます。
顧客インタビューで記録する項目
記録項目聞き方の例記録のポイント
購買前の悩み当時何に困っていましたか本人の言葉を要約せず書き写す
検索行動何という言葉で調べましたか検索語をそのまま拾う
比較対象他に何と比較しましたか競合だけでなく代替手段も記録
決め手最終的に何で決めましたか情報源と判断材料を分けて記録

ステップ2:キーワード設計と記事マップ

記事計画を作る手順
確認項目内容
語句を集める顧客の言葉と、検索ツールで確認できる語句を集めます。
意図を分ける同じ疑問を扱う語句はまとめ、別の判断が必要なテーマを分けます。
担当を決める各記事が答える疑問と、サービス・事例への案内先を記します。
キーワード一覧に持たせる管理項目
管理項目記入する内容
キーワードインタビューで拾った実際の検索語
検索ボリューム確認したツール・期間・地域と、検索数の推定値
競合難易度上位ページの内容、対象者、形式、自社が提供できる根拠
対応記事タイトルそのキーワードで書く記事の仮タイトル
公開予定月取材・制作・確認の作業から決める公開予定

ステップ3:品質と稼働に合わせて制作する

継続できる本数を決める材料
確認項目内容
工数取材、構成、執筆、画像、事実確認、公開までの時間を見積もります。
体制担当者の通常業務と、更新に使える時間を確認します。
計画固定の月4本を最低基準にせず、必要な内容を作れる量と日程を決めます。

ステップ4:CTAと導線の最適化

CTAと関連記事への案内を決める
確認項目内容
主な行動記事の目的に合わせ、相談・資料・サービス説明などへ案内します。
関連情報まだ検討に必要な情報がある読者には、関連する解説や事例を示します。
確認すべての記事を同じCTAに固定せず、内容と次の行動がつながるかを見ます。
CTA候補の選び方
CTA候補向く状態準備するもの
資料ダウンロード課題はあるが相談には早い層が多い課題解決型のPDF資料
無料相談具体的な検討段階の層を拾いたい予約フォームと対応体制
メルマガ登録長期で関係を育てたい配信テーマ、希望の確認、継続できる制作体制

ステップ5:月次の振り返りと改善

記事を比較するときの確認
確認項目内容
検索Search Consoleで、語句・ページ・期間を揃えて表示とクリックを確認します。
閲覧と行動GA4で、対象記事の閲覧と定義した成果を確認します。
条件流入元や公開時期、広告の違いも記録し、増減を記事だけの効果とは判断しません。
5ステップ着手前のセルフチェック
確認項目完了の目安
調査対象者の疑問と判断材料が記録されている
記事一覧語句と意図、担当記事の関係が整理されている
制作計画担当と工数、事実確認の手順が決まっている
案内記事の目的に合う行動と関連情報へ移動できる
振り返り確認する指標と時期、担当が決まっている

04始める前に決めるべき3つの設計

着手前に決めておかないと、後から戻って修正するコストが大きくなります。最低でも次の3点は書面化してから書き始めてください。

KGI・KPIの数値化

KGI(最終目標)とKPI(進み具合を見る指標)を定めます。問い合わせ、商談、受注を区別し、まず現状値と集計条件を揃え、そのうえで目標を検討してください。

目標の定義を揃える項目
確認項目内容
最終目標事業上、何を達成するかを定めます。問い合わせ件数と受注額は区別します。
中間指標資料閲覧や相談など、目的につながる行動を選びます。
集計条件対象ページ、流入元、期間、重複の扱いを記録します。

運用体制と役割分担

5つの役割と担当の割り当て表
役割作業内容
企画テーマ選定と記事マップ更新
執筆本文の作成
編集事実確認と読みやすさの校正
公開CMSへの入稿とCTA設置
分析GA4・Search Consoleの月次確認

予算と期間のコミット

予算と継続・見直しの条件
確認項目内容
費用制作、更新、保守、配信、分析に使える費用と時間を整理します。
期間検討期間や現在の流入を踏まえ、観測する期間を決めます。
見直し固定の6〜12か月を必須にせず、予算と到達状態から継続・変更の条件を定めます。

対象市場・競争上の違い・実行計画・予算を整理し、施策の結果を継続して測るという計画運用の考え方は、この章の3設計(目標数値・役割・予算期間の書面化)の土台になります。 出典:Manage your business - Small Business Administration

05よくある失敗パターンと回避法

企画、判断時期、文章の読みやすさに分けて点検します。問題がある箇所は、次の発信を増やす前に修正してください。

3つの失敗パターンと回避の手順
失敗パターン起きる仕組み回避の手順
自社商品の紹介ばかりになる書き手が伝えたい情報を優先してしまう読者は自分の課題解決を求めて検索している。記事企画の承認時に「読者の悩みが主語か」をチェックする
判定条件がないまま中断何をいつ評価するかが未定流入・行動・費用の定義と観測期間を先に決め、未達の理由を調べます。
SEOを意識しすぎて読みにくいキーワードの詰め込みで人間が読めない文章になる検索エンジンは読者にとっての有用性を重視する方向にあり、小手先の詰め込みは逆効果になり得る。公開前に音読チェックを入れる

公開前の品質チェック

失敗3への対処として、公開前に記事の品質を点検する仕組みを組み込みます。文字数の目標値を機械的に設けるのではなく、読者の役に立つかという観点で確認します。

公開前の記事品質チェック項目
点検項目確認の仕方
読者への有用性その記事で読者の悩みが1つ解決するか
独自性自社の経験や顧客の声が含まれているか
経験・根拠実務に基づく具体が書けているか
著者情報誰が書いた記事か分かる表示があるか

読者への有用性、独自性、経験や根拠、著者情報を点検するという観点がこのチェック表の根拠です。なおE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)はそれ自体が直接の順位要因ではなく、優先すべき文字数の設定も示されていません。 出典:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル  |  Documentation  |  Google for Developers

06成果を測る指標と改善サイクル

公開後は、検索での到達、閲覧、次の行動を分けて確認します。指標の増減と、実際の問い合わせ内容を合わせて改善点を探してください。

数値を読み解く作業をイメージしたグラフの資料と電卓
記事の役割に合う記録から、改善を考えます。(イメージ写真)写真:Cht Gsml / Unsplash

検索・閲覧・行動の指標を選ぶ

月次で見る4指標の読み方
指標確認ツール見るポイント
オーガニック流入数GA4検索経由の訪問が月単位で増えているか
平均順位Search Console語句・地域・端末・期間を揃えて推移を見る。固定順位とは区別する
エンゲージメント時間GA4表示がアクティブだった時間等を確認し、理解度とは同一視しない
CVRGA4等例:問い合わせが発生したセッション数÷対象セッション数×100。クリックと問い合わせを分ける

PDCAを月次で回す

月次PDCAの1サイクル

月次PDCAの1サイクルPlan:今月のテーマと本数を決める。Do:記事マップ通りに執筆・公開。Check:GA4とSearch Consoleで数値確認。Action:次月の方針と記事を修正する01Plan今月のテーマと本数を決める02Do記事マップ通りに執筆・公開03CheckGA4とSearch Consoleで数値確認04Action次月の方針と記事を修正する
月次は運用例です。閲覧数や担当者の体制に合わせて確認時期を決めます。

勝ちパターンの横展開

反応があった記事は、タイトル、説明の順序、案内の位置を調べ、他の記事でも試せる仮説にします。対象者や流入が異なる場合は、同じ構成で成果が再現すると判断しないようにします。

横展開する3要素の移植手順
移植する要素抽出方法移植先の決め方
タイトル構造流入上位記事のタイトルの型を分解同じ悩み層を狙う記事に適用
見出しの付け方スクロール等の閲覧記録と、実際の構成を確認する構成が似ている執筆予定記事に適用
CTA位置クリック率の高い記事の配置を確認クリック率の低い記事のリライトに適用
改善運用の定着チェック
確認項目状態
計測GA4の取得とSearch Consoleの対象プロパティを確認する
記録対象・期間・変更履歴を揃えて記録する
仮説反応が異なる記事の内容と流入条件を比較する
修正不足する説明と導線の修正を予定する
記事計画新しい疑問や重複テーマを反映する

一度の増減だけで原因を決めず、記録と顧客の反応を確かめて仮説を修正します。記事を追加するか、既存の記事を更新するかも、内容の不足から判断してください。

SBAはマーケティング計画で、対象市場、実行計画、予算を整理し、結果を継続的に測定する方法を示しています。指標を4つに限定することや月次の固定運用を定めた資料ではありません。 出典:Manage your business - Small Business Administration

07まとめ|来週から動くための1アクション

まず、自社への問い合わせで繰り返し聞かれる疑問を集めます。既存の資料で答えられる点と、取材が必要な点を分け、記事のテーマを選んでください。

最初の記事を作るための着手順

最初の記事を作るための着手順調査:顧客の疑問と記録を集める。整理:語句と記事の役割を決める。計画:取材・制作・確認を予定。公開:根拠と次の案内を添える01調査顧客の疑問と記録を集める02整理語句と記事の役割を決める03計画取材・制作・確認を予定04公開根拠と次の案内を添える
日程は取材や確認に必要な時間から決めます。公開後の計測も制作計画へ含めてください。

顧客の声を直接聞く場合は、取材目的と利用範囲を伝え、了承を得て進めます。調査の結果をもとに、読む人と答える疑問を一文にまとめるところから始めてみてください。

相談前に、現状のサイト流入数・更新体制・既存顧客へのインタビュー可否の3点をまとめておくと、具体的な提案が受けやすくなります。

自社の状況を相談する
株式会社オフィスVONDS 代表取締役 小沢宗弘

AUTHOR & EDITOR

原著:小沢 宗弘

山梨県甲府市を拠点に、ホームページ制作・SEO支援・Web広告運用に取り組んでいます。

再編集:株式会社オフィスVONDS
元の記事の論点を保ち、図表と出典を整理しました。

代表プロフィール・会社案内

参照した一次資料

実務の進め方はVONDS編集部の整理です。本文で参照した仕組み・手順は、次の公式資料で確認しています。

  1. Manage your business - Small Business Administration確認日:2026年9月7日
  2. 有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル  |  Documentation  |  Google for Developers確認日:2026年9月7日
  3. What Is Content Marketing?|Content Marketing Institute確認日:2026年9月7日

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